Synology NASで自宅内にPodcast配信する
この記事を拝読し、ラズパイなくてもできそうだなと思ったのでやってみました。Synology NASも中身はLinuxなので簡単にできます。パッケージが用意されてるのでこっちのほうが多分楽。
環境について
筆者が今使っているのはSynologyのDS216jです。Podcast配信の負荷については分かりませんが、宅内でやる分にはラズパイでも動くようなのでおそらく問題ないでしょう。
DS216jはもう販売されていませんが、後継のDS218jが発売されてます。せっかくNASを導入するならデータ消失のリスクの少ない2ベイをお勧めします。
また、搭載するHDDはケチらないほうがいいです。2台のHDDをミラーにすると後から増設することはできません。交換すると不要なHDDが2つも余ってしまい、明らかに無駄です。SynologyのNASは拡張性が高く、パソコンやスマホのバックアップ、音楽、動画、画像を管理するサーバーとして使用できます。あっという間に容量を使い切ってしまいます。ですので想定しているよりも大きめのHDDを購入することをお勧めします。
Podcast Generatorをインストール
DSMにログインして、パッケージセンターからPodcast Generatorをインストールします。これで必要なものは全てインストールされるので他には特に必要ありません。
Podcastを設定する
Podcast GeneratorがインストールされたらDSMからPodcast Generatorを開くか、http://[NASのIP]/podcastgen/ にアクセスしてPodcast Generatorにログインします。初回のアクセス時に管理ユーザーの設定を求められるので適当に設定します。
右上のAdminからPodcastの設定を行えるのでタイトルやサムネイルを必要に応じて設定します。
音源を登録する
配信する音源を登録する方法は2つあります。1つは管理画面上でブラウザを通じてアップロードする方法です。この方法では番組のタイトルやら設定やらを一つずつ入力しなければならないので面倒です。AdminのUpload New Episodeから実行できます。
もう一つは、NASのディレクトリに音源を設置してから更新するという方法です。この方法ではタイトルが自動で設定されるほか、ファイルのタイムスタンプが番組の配信日として設定されるので過去の番組を配信する際に楽です。ソフトを使用してタイムスタンプを一括で変更すれば過去に録音した番組の管理も楽に行えます。
音源を設置する場所は、/Web/podcastgen/media/です。録音用の鯖などから、録音先やコピー先としてここを指定してください。
feed.xmlを更新する
Podcast配信に関する情報は/Webpodcastgen/feed.xmlに記録されています。新たに音源を置いた場合はこのファイルを上書きする必要があります。Podcast Generatorではこのスクリプトも組み込まれているので難しい設定は不要です。Admin>Change Podcast Generator Configuration>Use cron to auto index episodesの下に表示されているURLにアクセスすると自動で更新されるようになっています。このURLに定期的にアクセスするように設定しておけば配信が自動化されるというわけです。
DSMでコントロールパネル>システム>タスクスケジューラーを開き、タスクを作成します。タスクに
curl http://localhost/podcastgen/pg-cron.php?key=[上で確認したもの]
をコマンドとして設定します。
頻度は毎日10分おきなどと設定してもいいのですが、現状録音する番組はそんなに多くないので番組終了後から1時間の間毎分叩くように設定しました。
Podcastを登録する
feed.xmlへのリンクをiPhoneなどのPodcastアプリに登録すればローカル環境では配信が受けられるようになります。VPNを張れば外からでもアクセスできます。
http://[NASのIP]/podcastgen/feed.xml
iPhoneで追加しようとしたところ、なぜか失敗するのでiTunesで追加したらiPhoneにも表示されました。バグかな?
録音鯖について
録音用の鯖は、最初に引用したリンクと同じくWindows上でらじれこを使用しています。現状とくに問題はありませんが、メインのパソコンで動かしているので安定性に心配がありますね。常時稼働用に安価なWindows機の導入を検討しています。
参考にしたサイト