AlexaにiCloudミュージックライブラリの楽曲を再生させる
先日のEcho dot 999円セールで無事Alexaデビューを果たしました。枕元でステレオを構築しています。深夜に目が覚めた時に時間を確認するのに便利ですね。
Echo Dot第3世代+Amazon Music Unlimited個人プラン1か月分*以降自動更新
軽くレビューすると、AirPlayでは痒いところに手の届かないような運用ができるので便利です。たとえばAirPlayを使用してスピーカーで音楽を聴いているとき、ホストデバイスでTwitterを眺めているとします。タイムラインに流れてきた動画を再生すると動画の音声が割り込み、音楽再生が一時停止してしまいます。Chrome castであればこのような心配はないのですが、Apple musicでChrome castは使えません。このようにBGMとして音楽を流しておきたい時にはスマートスピーカーはやはり便利です。
また、Bluetoothスピーカーとして利用することもできますが、Bluetoothモードではステレオスピーカーになりません。1台のEchoとしてペアリングされてしまいます。この辺りは今後のアップデートに期待ですね。
Apple musicに対応!
Alexaはスキルを追加することで様々な機能を付加することができ、Apple musicを再生することもできます。この機能、面白いことに日本ではHomepodの発売前に実装されました。これだけ価格差あったらHomepodだれも買わないんじゃ…。
iCloudミュージックライブラリとは
Apple musicの利用者が使える機能にiCloudミュージックライブラリというものがあります。簡単に言うと、手元のCD音源やダウンロード購入したロスレス音源、ハイレゾ音源をアップロードして自分だけのApple musicのようにすることができる機能です。アップロードした音源はAAC256kbpsに変換され、Apple musicの楽曲と同じように各デバイスでダウンロード再生したり、プレイリストを作成することができます。Apple musicの曲と混合でプレイリストを作成することもできます。アップロードした音源にApple musicで配信されているものがある場合は自動的にApple musicの音源に統合されます。
類似サービス
同様のサービスとしてはGoogle Play Music(GPM)があります。GPMは無料で使えますが、iCloudミュージックライブラリはApple musicの月額会員に登録している人のみが使用可能です。アップロード可能な音源の数はGPMが5万曲、iCloudミュージックライブラリが10万曲とされています。また、音質は320kbpsのGPMの方が一枚上です
AlexaはiCloudミュージックライブラリの曲を再生してくれるのか。
ここで一つ疑問が生じます。AlexaはApple musicの再生には対応していますが、自前で用意した音源であるiCloudミュージックライブラリの楽曲は再生してくれるのでしょうか。
一部音源は再生可能
ということで早速Alexaに話しかけて再生してみました。まず再生させたい曲は以下の楽曲。
音源はiTunesで購入したものですがApple musicでは配信されていません。
Alexa、星間飛行を再生して
Apple musicで中川翔子さんがカバーした音源が配信されているため、そちらが優先して再生されてしまいました。同じ曲名でApple musicで配信されているものがある場合はそちらが再生されてしまうのでしょう。
今度はうまく行きました。アーティスト名やアルバム名などを付加することでより精度が高くなり、iCloudミュージックライブラリまで検索の範囲が広がったのでしょう。
次は以下の音源を再生させます。
流星群 – ジュリア(寺川愛美)
この音源はMedia GoでCDを取り込んだ後、形式を変換してiCloudミュージックライブラリに変換しました。
Alexa、流星群を再生して
こちらも先ほどと同様にApple musicの楽曲が優先されました。
Alexa、ジュリアの流星群を再生して
それを再生するためのビデオスキルが有効になっていません。Alexaアプリでビデオスキルデバイスを探して有効にしてください。
Alexa、ジュリア 寺川愛美の流星群を再生して
それを再生するためのビデオスキルが有効になっていません。Alexaアプリでビデオスキルデバイスを探して有効にしてください。
Alexa、THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 06の流星群を再生して
それを再生するためのビデオスキルが有効になっていません。Alexaアプリでビデオスキルデバイスを探して有効にしてください。
無理でした。少し情報量が多すぎた(アルバム名が音声化しづらい、CVなど)と反省して次はback numberの大不正解を再生させたいと思います。定額配信がなかったのでわざわざTSUTAYAで借りてきたものです。有名なアーティストなので再生できるのでは。
Alexa、大不正解を再生して
Amazon musicでGrossの大不正解を再生します
Apple musicでは見つからなかったからかAmazon musicで検索され、着メロのようなカバー音源が再生されました。
Alexa、back numberの大不正解を再生して
back numberの大不正解は、現在、アーティストによりストリーミングのコンテンツが提供されていません。代わりに、大不正解に似た楽曲のステーションを再生します。
登録しているサブスクリプションはApple musicとAmazon music unlimitedだけなので、それらで配信されていなかったということでしょう。iCloudミュージックライブラリでは検索されなかったようです。
iTunesで購入した音源は検索可能?
ここからは仮説なのですが、検索ができた1つ目の音源と、それ以外の音源ではiTunesで購入したかどうかという違いがあります。もしかしたらiTunesで購入した音源には音声情報で検索可能なメタデータが付与されているのかもしれません。また、今回使用したCD音源はいずれもmedia Goでリッピングしたものです。iTunesでリッピングすれば検索可能になるかもしれません。
検索できない音源を再生する方法
それではCDから取り込んだ音源や、他社サイトでダウンロード購入した音源はどうやって再生すればいいのでしょうか。これは簡単で、再生したい音源を含むプレイリストを作れば再生可能です。この際、既に配信されている楽曲名やアルバム名、アーティスト名をプレイリストと名前として登録すると配信されている楽曲が優先して検索されてしまいます。「プレイリスト ○○を再生して」と言えば大抵は問題ありませんが、それでも別の楽曲を再生してしまうことがあるので、プレイリスト名にも工夫が必要です。以下の記事を参考に適当なプレイリスト名を探してみてください。
筆者は、プレイリスト「プライムボンバー」を採用しました。
過度な期待は厳禁!
AIスピーカーというとなんでもできそうに聴こえてしまいますが、AIは所詮はコンピュータです。人間の言葉は理解できません。単語は聞き取れても構文を知りません。エンジニアに与えられた関数に当てはめて解を導いているだけです。「Alexaはアホクサ」だなんて言いますが、人間と比べて劣っているのは当たり前ですし便利に使用するためには言葉遣いに工夫を凝らす必要があります。だってスピーカーの向こう側にいるのは人間では無くただの関数なのですから。EchoなどのAIスピーカーの購入を検討している方はそのことを理解した上で購入してみましょう。期待は厳禁です。